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[再掲]「大和魂!」(苦沙弥先生の手製の名文)のくだりは必ず読もう!! 「『吾輩は猫である』4月から連載開始 紙面・デジタルで」(『朝日新聞』) [文芸評論家という探偵たち]

2016年2月12日ののニュースサイトに「『吾輩は猫である』4月から連載開始 紙面・デジタルで」という記事があった。

4月1日から「吾輩は猫である」を連載します。雑誌「ホトトギス」に1905(明治38)年から翌年にかけて連載された作品で、中学教師の苦沙弥(くしゃみ)先生に拾われた猫の視点で、文明開化の下にある人間社会を描きます。今年、漱石の没後100年を迎えるのを機に、最初の長編小説で、もっとも有名な作品の一つを通じて漱石の魅力をお伝えします。連載は来年3月までの予定です。

と書いてあった。

ぜひ、漱石の探偵に関する記述と、苦沙弥先生の手製の名文「大和魂!」をご確認いただきたい。

安倍さんなんかが、苦沙弥先生の手製の名文「大和魂!」を読んだら、腹痛ものだろう。

漱石は『吾輩は猫である』(第六話)に「大和魂!」(苦沙弥先生の手製の名文)という文章を書いている。

「大和魂! と叫んで日本人が肺病やみのような咳をした」

「大和魂! と新聞屋が云う。大和魂! と掏摸が云う。大和魂が一躍して海を渡った。英国で大和魂の演説をする。独逸で大和魂の芝居をする」

「東郷大将が大和魂を有っている。肴屋の銀さんも大和魂を有っている。詐偽師、山師、人殺しも大和魂を有っている」

「三角なものが大和魂か、四角なものが大和魂か。大和魂は名前の示すごとく魂である。魂であるから常にふらふらしている」

「誰も口にせぬ者はないが、誰も見たものはない。誰も聞いた事はあるが、誰も遇った者がない。大和魂はそれ天狗の類か」




※漱石は『吾輩は猫である』で「探偵と云う奴はスリ、泥棒、強盗の一族」「刑事巡査を神のごとく敬い、また今日は探偵をスリ泥棒に比し、まるで矛盾の変怪だ」と書き、『草枕』でも「掏摸の親分たる探偵」と書いている。『文芸の哲学的基礎』を普通に読めば、漱石が「警察(官)」を「探偵」と呼んでいることは、誰にでも理解できるはずである。

夏目漱石001.png


※想像力を膨らませ、「詐偽師、山師、人殺」を「資本家、政治家、軍人」などと読んでも良いが、そのような読み方は、「探偵」という語から漱石を心理分析する読み方と変わりな・・・、いや、そこまでは違わないか。「探偵」という語から漱石を心理分析して何かを言った気分になる学者(学屋)や文芸評論屋は心理分析の前に漱石の診断書(「神経衰弱」)を書いたのが、松井茂の親友の呉秀三だという事実に着目すべきだろう。国家主義(警察主義)を批判する漱石にとって、松井茂の親友の呉秀三に書かせた「神経衰弱」という診断は、それなりの使い道があったはずである。たとえば、この「大和魂!」(苦沙弥先生の手製の名文)で大和魂(=日本精神)を批判しても、「神経衰弱」といえば命まではとられないだろうし、親せき縁者に累が及ぶなんてこともないだろう。










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